登記簿

時効取得ってどういうこと?

時効という言葉を聞いて思い浮かべるイメージは人それぞれだと思いますが、多くの場合は犯罪や刑事事件に関することを想像する人が多いのではないでしょうか?
この時効というものは刑法と同様に民法の中にも存在します。

民法で扱われる時効の中に「時効取得」という制度がありますが、これはどういうものかと簡単に説明すると、「他人の所有するものを時効の期間を過ぎて占有していた場合、自分のものにできる」という制度です。
遺産相続にも、ときとしてこの時効取得という制度が適用されるケースがありますので少しその事例をみていきましょう。

とある家族のケースですが、被相続人である父親の所有していたマンションを、子Aと子Bという2人の子どもが共同相続していたところ、あるときから子Aが単独で賃貸運用を始め、その家賃収入を得て同時に税金の支払いも行っていました。
この場合、子Aが共同相続していた不動産を「占有している」という状態になるため、このまま時効である期間が過ぎた時点で、所有権は子Aのものになることがあります。

なお民法には10年の時効と、20年の時効という種類の時効が存在しますのでもしも、上記のようなケースでもめているような場合には専門家に相談して解決策を講じるのが良いと思います。

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